背骨が曲がった状態になる側弯症は姿勢が悪い人がなりやすい病気です。
側弯症になると腰痛を引き起こすことがあり、また腰痛から側弯症になるケースもあります。
側弯症には2つの種類があり、姿勢に注意することで改善できる機能性側弯症と背骨が変形しておこる構築性側弯症です。
側弯症と腰痛の関係と側弯症のチェックポイントや予防方法を紹介します。
側弯症とは
側弯症とは脊柱が左右に弯曲した状態になる病気で、身体を正面から見たときに脊椎が左右どちらかに10度以上曲がっている状態になります。
側弯症の多くは原因が分かっていませんが、その中でも習慣的に姿勢が悪いとなりやすいことが知れているので、姿勢を正しくすることで予防や改善できます。
側弯症の治療には装具治療が行われることが多くコルセットを使用します。
背骨の変形を止めるためにコルセットを一日中装着したままで治療をします。
側弯症が進行すると呼吸機能障害になることがあります。
呼吸機能障害になると呼吸機能は改善しません。
呼吸機能障害をおこさないために、側弯症が重症化する可能性があるときには背骨を矯正して戻らないように固定する手術が必要になります。
側弯症の種類
側弯症には姿勢を矯正することで改善する機能性側弯症と背骨が変形しておこる構成性側弯症の2種類あります。
それぞれの違いを紹介します。
機能性側弯症
機能性側弯症は背骨に変形が無く、姿勢や生活習慣を注意することで防ぐことができる側弯症です。
姿勢の悪さからなるものや骨盤の傾斜によるものの他に腰椎椎間板ヘルニアの痛みによるものなどがあります。
- 習慣性の不良姿勢によるもの
- 腰椎椎間板ヘルニアなどの痛みや筋委縮によるもの
- 骨盤の傾斜によるもの
構築性側弯症
構築性側弯症は背骨の形と運動に異常が見られる側弯症で、骨や筋肉の成長過程にある10代の子供に多い症状です。
特に女子や肥満体形の子に多く見られるのが特徴です。
構築性側弯症には生まれつき異常がある先天性側弯症や脳性小児まひによるもの、神経疾患の合併症によるものなどがあます。
構築性側弯症は原因が不明な特発性側弯症の8~9割の割合を占めます。
- 特発性側弯症
- 先天性側弯症
- 脳性小児マヒによる側弯症
- 神経疾患の合併症による側弯症
側弯症のチェックポイント
簡単な側弯症のチェックポイントを紹介します。
肩と肩甲骨の高さを確認して、骨盤の傾きをチェックします。
まず、肩の位置は自然な姿勢で立った状態で左右同じ高さなら正常です。
つぎに肩甲骨の高さですが自分では確認しずらいので誰かに後ろから確認してもらいましょう。
骨盤の傾きは腰の一番張ったところの高さを確認します。
- 肩の高さ
- 肩甲骨の高さ
- 骨盤の傾き
それぞれの高さが大きく違うときには整形外科に行って検査を受けることをおすすめします。
側弯症と腰痛の関係
早期の側弯症には自覚症状がなく、痛みや異常を感じないので発見が遅れてしまいます。
側弯症が進むと背骨が曲がるので身体のいろいろなところに負担がかかり腰痛に悩まされることが多くなります。
腰椎椎間板ヘルニアなどが原因でおこる機能性側弯症は腰痛による痛みを我慢するために姿勢が悪くなるために起こります。
側弯症の予防には姿勢を改善させることが必要で、しかもほかの原因で腰痛の時には我慢していると、側弯症になりやすくなります。