腰痛を引き起こす「すべり症」をご存知ですか?
自分が腰痛になるまですべり症のことを詳しく知らかなったのでいろいろ調べてみました。
すべり症は脊椎がずれることが原因で、椎骨が分離することで起きる分離すべり症と腰椎の結びつきが弱まることで起こる変性すべり症があります。
すべり症の症状や種類、原因とすべり症を予防する方法を紹介します。
目次
腰痛の原因であるすべり症とは
すべり症は脊椎がずれることでまわりの神経を圧迫することでいろいろな症状を起こします。
すべり症には腰椎の椎間関節の突起が骨折などで分離することで起きる分離症から併発する分離すべり症と加齢による身体の変化が原因の変性すべり症があます。
分離すべり症
分離すべり症は分離症が原因となり椎骨がずれてしまうすべり症です。
分離症は激しい運動などや繰り返しまたは長時間負荷がかかることで腰椎の椎間関節にある椎弓が骨折し椎体と分離しておきます。
少年期に熱心にスポーツに取り組んでいた人に多くスポーツ選手では30~40%の割合の人がかかっていると言われています。
分離症になるとすべての人がすべり症になるわけではなく分離症の10~20%の人がすべり症を併発すると言われています。
少年期に分離症になりすべり症は発症しなかった人でも歳を取ることでのちにすべり症になることもあります。
分離すべり症の症状は腰痛とお尻や太ももの痛みがあり腰を反らすと痛みが強くなります。
変性すべり症
変性すべり症は脊椎の分離がないのに起こるすべり症で加齢による骨密度や筋力の低下、姿勢の変化が原因です。
背骨は筋肉や靱帯、椎間板などで結びついていて、加齢による筋力の低下や靱帯の硬化、椎間板の変形で結びつきが緩くなり歪んだ姿勢や急激な負荷により脊椎がずれることでおきます。
変性すべり症は第4腰椎に多く見られます。
腰椎がお腹の方にずれることで神経が通っている脊柱管が細くなり内部にある神経が圧迫されることで痛みがでます。
変性すべり症の症状では鈍い腰痛と下肢のしびれを伴う痛みがあります。
安静にしているときは痛みを感じませんが長い間立っていたり歩いたりすると痛みが出てきてきます。
脊柱管のすき間が細くなるので脊柱管狭窄症と似たような症状になります。
すべり症の治療は手術が必要か
すべり症では必ず手術をするわけではありません。
特に変性すべり症は保存的治療が行われます。
手術をすることで正常な腰椎を傷つける可能性があるからです。
温存治療ではコルセットなどで腰部を固定したり、内服薬による痛み止めの投与、電気やマッサージなどをおこないます。
すべり症を予防する対策
すべり症を予防するには骨と筋肉の強化が必要になります。
女性はホルモンの影響をうけて骨粗しょう症になりやすく男性よりも筋力が弱いのですべり症になる方が多いようです。
骨粗しょう症の予防と骨の強化
変性すべり症は女性に多い症状です。
女性に多い理由としては女性ホルモンの影響によって骨粗しょう症になりやすく、筋力が男性よりも弱いことがあげられます。
変性すべり症を予防する対策としては骨密度を低下させないことが重要です。骨密度は食事と運動で改善できます。
骨の形成に必要な栄養素はカルシウム、ビタミンD、ビタミンKです。
牛乳やチーズなどの乳製品や小魚、大豆製品などのカルシウムが豊富な食品とサケやサンマ、シイタケ、タマゴなどのビタミンDを多く含む食品、納豆やほうれん草、ブロッコリーなどのビタミンKを含む食品をバランスよく摂るようにします。
カルシウム | ビタミンD | ビタミンK |
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天気の良い日はウォーキングをすることをおすすめします。
骨を強くするには運動をして負荷をかけ、骨を形成する細胞を活発にし、日光に当たることで体内でビタミンDを作ります。
筋力はインナーマッスルの強化が効果的
骨の強化と合わせて筋力を上げることも必要です。
すべり症は脊椎が前方へずれているので身体が反り気味になっているので、前にずれた背骨を支えるには身体の前方の筋肉を鍛えなければいけません。
腰の前方にある筋肉は腹筋になりますが腹筋を鍛えるトレーニングは腰への負荷も大きいのでドローインによるインナーマッスルの強化をおすすめします。
ドローインは呼吸を意識して行えばどこでもできるトレーニングで、通勤途中や家事の合間でもできるトレーニングです。
すべり症に有効な体操とサポーター
すべり症に有効な体操は柔軟性を高めるストレッチです。
しかし腰を反らすような体操は絶対にやらないようにします。
すべり症は脊椎が前にずれて脊柱管が狭くなっている状態なので、腰を反らす体操を行うとそのすき間が余計に狭くなり神経を圧迫します。
身体を反らしたりねじったりしないストレッチを行い柔軟性を上げます。
ウォーキングは骨の強化でも有効なので積極的に取り入れます。
しかしすべり症は長い間歩いていると痛みが増してくることがあるのでいきなり長距離を歩くことは避け様子を見ながら距離を伸ばしていきます。
不安があれば腰への負担を軽減させるサポーターを着用してウォーキングをおこなうと良いでしょう
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