先日テレビで腰痛を改善する4種類のストレッチが紹介されていました。
これは東京大学医学部附属病院 リハビリテーション部の山口正貴先生の研究で腰痛の改善に有効性が見られた方法で、簡単なストレッチを4種類、毎日寝る前に4週間続けることで腰痛の改善が期待できます。
紹介された腰痛に効くストレッチは4種類の簡単なストレッチで、使用するのはタオルだけです。
ストレッチは筋トレや運動などが苦手な人でも試すことができます。
慢性の腰痛でどうにかしたいと思いの方は気軽に取り組みやすいのではないでしょうか。
目次
腰痛に関係する筋肉
腰痛は長く同じ姿勢を続けることで筋肉が緊張し硬くなり血行が悪くなることで痛みがでるので、硬くなった筋肉をほぐすことで腰痛を和らげることができます。
腰痛に関連する筋肉は身体の中心にある筋肉で、背中側では脊柱起立筋、大殿筋、ハムストリングなどで、
お腹側では腹直筋、大腿四頭筋で、骨盤の中には腸腰筋があります。
これらの筋肉を柔軟に保つことで腰痛の原因を解消します。
- 背中側:脊柱起立筋・大殿筋・ハムストリング
- お腹側:腹直筋・大腿四頭筋
- 骨盤内:腸腰筋
腰痛を改善する4種類のストレッチ
4種類のストレッチをそれぞれ解説します。
硬い床は避け柔らかいマットや布団の上で行います。
用意するのはタオルだけです。
1.背臥位ひざ抱え
腰痛体操によくあるひざを抱え込むストレッチです。
- まず仰向けに横になります
- 背中をつけたままひざを抱え込みゆっくりと力を入れてひざを胸に引き寄せます
- 力を抜きゆっくりと6回呼吸します
このストレッチを3セット行います。
2.背臥位腰回旋
腰をひねって脊柱起立筋、大殿筋、ハムストリングを伸ばします。
- 仰向けに横になって右ひざを立てます
- そのまま腰をひねりひざを反対の床につけるようにして左手で軽く押します
- つぎに右手を伸ばし腕が耳につくように頭の上にまっすぐに伸ばします
- この姿勢でゆっくりと6回呼吸します
- ゆっくりと元の姿勢になります
逆の脚も同じようにして左右各3セットづつ行います。
3.背臥位下肢挙上タオル使用
タオルを使用して足の裏の筋肉をストレッチします。
- 仰向けに横になり片方の足のつま先にタオルをかけます
- タオルをかけた方のひざを伸ばしながらタオルをひっぱり足を高く上げていきます
- もう片方の足はまっすぐ伸ばしたままです
- タオルをかけた足が限界まで上がったら呼吸をゆっくりと6回行います
左右の足を交代して各3セットづつ行います。
4.パピーポジションひざ屈曲
うつ伏せになって腰を反らせるストレッチです。
- うつ伏せに寝てひじを立てゆっくりと腰を反らせるようにします
- 同時に両足のひざを曲げて太ももの前面を伸ばすようにかかとをお尻に近づけます
- この状態で6回呼吸し終わったらうつ伏せになります
このストレッチを3セット行います。
腰痛予防には寝る前に行うことが重要
このストレッチは入浴後か就寝前に行うと効果が上がります。
入浴後は身体が温まっているので筋肉も柔軟になっていて、柔らかいときにストレッチを行うと効果的です。
就寝前にストレッチして筋肉を柔らかくしておくと寝ている時の腰痛の予防になります。
寝起きに腰が痛む原因のひとつに寝返りの回数が少ないということがあり、寝返りが少ないと同じ姿勢が長く続き腰に痛みがでます。
これを予防するには就寝前のストレッチが効果的です。
寝返りは全身運動なので筋肉の中でどれかひとつでも動きが悪いと寝返りは打てません。
スポーツをする前の準備運動のように、寝る前にストレッチを行うことで寝返りを打ちやすくして腰痛の原因を解消します。
簡単な4つのストレッチを就寝前に行い腰痛予防する
簡単なストレッチですが注意しなくてはいけない点があります。
それは腰痛とともに足にしびれがある場合にはストレッチは行わないでください。
足にしびれがあるときは絶対にストレッチは行わない。
しびれは神経系の疾患が原因なので必ず、専門医に相談すること。
神経系の腰痛は脊柱管狭窄症や分離症があり、この種の腰痛は腰を反らすことで悪化することがあるので絶対に行わないでください。
それ以外の非特異的腰痛(原因が特定できない腰痛)では筋肉を柔軟に保つことが腰痛を改善させる有効性があると言われています。