腰痛改善にエアロバイクが効果的だという記事を多く目にします。運動不足を解消し筋力を上げるという意味では異論はありません。
しかしエアロバイクの特性を考えると腰痛の改善におすすめだとは考えられません。
エアロバイクトレーニングは腰痛改善に有効なのでしょうか?
エアロバイクトレーニングの特徴
エアロバイクは固定された自転車のようなトレーニングマシンで誰でも一度は見かけたことがあると思います。
トレーニングジムでは必ずあるメジャーなトレーニングマシンで最近では低価格のエアロバイクもあり自宅で利用されている方もいます。
手軽で簡単なエアロバイクを使ったトレーニングのメリットとデメリットを考えてみます。
エアロバイクトレーニングのメリット
有酸素運動でダイエット効果
エアロバイクトレーニングの一番のメリットは有酸素運動を長時間できることにあります。座った状態で負荷がかかったペダルを踏み続けることで自転車に乗っている状態が室内で行えます。
ジョギングやランニングと同じ有酸素運動なので脂肪が燃焼しダイエット効果が期待できます。
心拍数が上がるので循環器系の強化
運動で血液中の酸素やエネルギーが消費されるとそれを補うために心拍数は上がります。有酸素運動を長時間続けると心拍数が上がり全身の血液の流れが活発になります。
運動不足では循環器系の働きが弱っています。エアロバイクで心拍数を上げ循環器系の働きを強化します。
足やひざの関節に負担をかけずにトレーニングできる
同じ有酸素運動をおこなうジョギングやランニングに比べると運動による関節への衝撃が少ないので関節に負担をかけずにトレーニングできます。
誰でもすぐにトレーニングできる
自転車のように転ぶ心配もないので誰でもできます。操作も単純で高齢者や筋力が弱い人でもすぐに始めることができます。
エアロバイクトレーニングのデメリット
動作音が大きい
エアロバイクはペダルに負荷をかけることで足やお尻の筋肉を鍛えます。エアロパイクの仕組み上、ペダルに負荷をかけている個所から音が発生します。
音は摩擦音で意外に大きく自宅でトレーニングする時には騒音問題になるような機種もあるようです。
費用が掛かる
今では一般的になりお手軽なエアロバイクもありますが、十分な性能と耐久性を考えると自宅で使用するには費用は決して安くはありません。
間違ったフォームで腰を痛める
自転車に乗るときも同じことが言えますが正しいフォームで使用しないと腰を痛めることがあります。トレーナーがいるジムで使用する時はアドバイスをもらえますが独学でトレーニングしている方は注意が必要です。
エアロバイクの説明書に正しいポジションの調整方法が書いてあると思いますのでよく読んで正しいフォームでトレーニングします。
エアロバイクトレーニングのメリット・デメリットのまとめ
メリット | デメリット |
---|---|
有酸素運動でダイエット効果 心拍数が上がるので循環器系の強化 足やひざの関節に負担をかけずにトレーニングできる 誰でもすぐにトレーニングできる |
動作音が大きい 費用が掛かる 間違ったフォームで腰を痛める |
エアロバイクのトレーニングは腰痛改善には向かない
エアロバイクで鍛えられる筋肉
エアロバイクで鍛えられる筋肉は大腿四頭筋や大殿筋などの下半身の筋肉です。大腿四頭筋や大殿筋も腰を支えるためには必要ですが腰痛の主要な原因になっている筋肉ではありません。
腰痛を改善するために鍛えるべき筋肉は大腰筋や腹直筋、腹斜筋と言った腰回りの筋肉やコアマッスルと言ったインナーマッスルです。鍛えるのであれば大腿四頭筋や大殿筋ではなく腰痛に関連する筋肉を鍛える方が効率的です。
一番の問題は腰痛になる可能性があること
フォームによって腰痛を発症する可能性があるのも向かないと思われる要因です。自転車専門のサイトでも書かれているように乗車姿勢はとても重要で特に長時間トレーニングするようであれば重要な要素です。
座るという姿勢は腰痛にとって注意しなければいけない姿勢のひとつでもあり間違ったフォームでサドルに腰かけてトレーニングを続けると腰痛を悪化させます。
このように鍛えられる筋肉の種類が違うことと間違ったフォームで腰痛を悪化させる可能性があるといった点でエアロバイクが腰痛改善に向かないと考えられます。
エアロバイクは決して悪い事だけではない
腰痛改善には向かないと思えるエアロバイクですが腰痛に運動は悪い事ではありません。ダイエットをすることで腰への負担が軽くなることも考えられます。
正しいフォームでエアロバイクトレーニングをすること自身は悪い事ではないので運動不足解消のトレーニングのひとつだという認識で使用する分には問題ないでしょう。